フランチャイズで独立開業する際、開業資金の調達がとても重要になります。
しかし、「自己資金があまりなく不安」「どうやって資金調達すればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フランチャイズ開業資金の調達方法について詳しく解説します。
また、融資と補助金の特徴や審査ポイント、さらに融資に失敗する人についてもご紹介します。
資金調達が心配な方は、ぜひ参考にしてください。
目次
・フランチャイズ開業資金の調達方法は?
・各融資と補助金のメリット・デメリット
・融資の審査ポイント
・失敗する人の例
・フランチャイズ本部のサポートを確認しよう
フランチャイズ開業資金の調達方法は?
フランチャイズ開業資金を調達する方法として最も一般的なのは「融資」です。
主には「日本政策金融金庫の融資」「銀行の融資」「補助金や助成金の利用」の3つの選択肢があります。
ただし、融資の条件や金額はそれぞれ異なりますので、申し込む前にしっかりと特徴を理解しておくことが重要です。
1.日本政策金融金庫の融資
日本政策金融金庫は国が100パーセント出資している政策金融機関です。
銀行で融資を受けられない中小起業経営者や個人事業主に対して開業資金の調達サポートをしてくれるところになります。
日本政策金融金庫でフランチャイズの開業資金として利用できるのは「新創業融資制度」と「新規開業資金」があります。
「新創業融資制度」は「新たに事業を始める人、または事業を開始して間もない人」を対象としており、無担保、無保証人で利用できます。
最大3000万円の融資を受けられ、年利は1.11~2.58パーセントです。
融資を受ける際、自己資金として「創業資金総額の1/10」が必要となります。返済期間は併用する融資制度によって異なります。
「新規開業資金」は「新たに事業を始める人、または事業開始して約7年以内の人」を対象としており、最大7200万円の融資を受けられます。
年利は1.16~2.58パーセントです。
返済期間は、設備資金と運転資金で異なり、前者は20年以内、後者は7年以内となっています。
2.銀行の融資
銀行融資とは、メガバンクや地方銀行から開業資金を調達する方法になります。
審査条件が厳しく、金利も高めに設定されている傾向があります。
しかしながら、フランチャイズ開業では銀行からの信用が得やすく、さらに大手や評判の良いフランチャイズ本部の場合は個人で独立するよりも審査が有利になるでしょう。
銀行融資には「信用保証付き融資」と「プロパー融資」があります。
「信用保証付き融資」は「信用保証協会が保証人となる融資方法」のことで、返済が滞った際は信用保証協会が代わりに返済をします。
そのため、資金調達が比較的しやすい方法になりますが、信用保証協会に保険料を毎年支払わなければなりません。
「プロパー融資」は「保証人がつかず銀行がリスクを負う融資方法」です。
そのため、保証料は必要ありませんが、信用保証付き融資より審査が厳しくなります。
3.補助金や助成金の利用
「補助金」とは「公募期間や募集枠が限られた公的な金銭支援」のことです。
つまり、募集枠や予算がオーバーすると締め切られます。受給者は審査で決定するので受給できない可能性もあります。
フランチャイズ開業で利用できる補助金には「創業・事業継承補助金」「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」などがあります。
「助成金」とは「いつでも申し込むことができる公的な金銭支援」のことです。
申請には条件や資格を満たす必要があります。
フランチャイズ開業で利用できる助成金には「地域雇用開発助成金」「トライアル雇用奨励金」「特定求職者雇用開発助成金」などがあります。
各融資と補助金のメリット・デメリット
前述のとおりフランチャイズ開業における資金調達の方法は複数あり特徴も様々です。
そのため、それぞれのメリット・デメリットも異なります。
日本政策金融金庫の融資のメリット・デメリット
日本政策金融金庫の融資における最大のメリットは「銀行よりも融資を受けやすい」ことでしょう。
さらに「年利も低金利で利用できる」「無担保・無保証人でも利用可能」という点もメリットといえます。
しかしながら、「自己資金が必要」という点が大きなデメリットです。
また、審査に平均で3週間ほどの「時間がかかる」という点もネックになるでしょう。
銀行の融資のメリット・デメリット
銀行融資における最大のメリットは「フランチャイズの場合、個人より融資を受けやすい」ことです。
また、「プロパー融資であれば、融資金額の上限がない」という点もメリットといえます。
デメリットとしては「日本政策金融金庫よりも審査が厳しい」「金利が高め」という点でしょう。
補助金や助成金のメリット・デメリット
補助金や助成金における最大のメリットは「原則、返済不要」である点です。
デメリットとしては、準備と手続きに「時間と手間がかかる」ことでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえると、フランチャイズ開業を検討している方で自己資金が少なく担保もない、さらに保証人もいないという方には「日本政策金融金庫」がおすすめといえます。
融資の審査ポイント
「日本政策金融金庫」から融資を受ける場合、審査ポイントが3つあります。
審査に落ちないためにも事前にしっかりとポイントを押さえておくことが大切です。
信用情報
融資の審査では、最初に申込者の「信用情報」が調査されます。支払いが滞る可能性があると判断されると審査は通りにくくなります。
たとえば、このような方は審査通過が難しいかもしれません。
・クレジットカード払いの滞納がある
・キャッシングの債務が残っている
・公共料金の支払いの遅延がよくある
また、過去10年以内に自己破産や債務整理の経験がある方も審査は通過できない可能性が高いでしょう。
自己資金
「自己資金」が少なすぎる場合、審査通過が難しくなります。
日本政策金融金庫では、資金総額の1/10の自己資金が求められます。
自己資金が足りないからと、身内や友人から一時的に借り入れたとしても自己資金として認められないので注意しましょう。
審査では、過去半年間ほどの預金通帳が確認されます。そのため、自己資金として認められるためにも計画的に通帳への記入をしておくことが大切です。
事業計画
融資を受ける際、資金がなぜ必要なのか具体的な事業内容を説明しなければなりません。
そのために「事業計画書の作成」が不可欠です。事業計画書は分かりやすく説得力のある内容にすることで審査が通りやすくなります。
たとえば、売上の予測を根拠ある具体的な数字にする、返済計画が現実的な数字である、などです。
事業計画書は、事業の継続や返済が可能かどうかを審査される大切な判断材料となるため、じっくりと時間をかけて作成しましょう。
参考記事:塾開業の創業計画書の書き方が知りたい!記入例と経営に必要なポイントもご紹介
失敗する人の例
上記の審査ポイント3つをしっかりと押さえたのにも関わらず、融資に失敗する人とはどういう人なのでしょうか。
実際にあった例を3つご紹介します。
「スマホ支払いを遅延していて信用情報に傷があり審査が通らなかった」
1つ目は、たまたま口座残高が足りずスマホ料金の引き落としができなかったということを繰り返してしまったために携帯会社のいわゆる「ブラックリスト」に登録されたケースです。
ブラックリストは信用情報機関で情報共有されるため、信用情報に難があると判断され審査が通らなくなってしまいます。
「自己資金が足りなかったので親に借りたが、それ故に審査が通らなかった」
2つ目は、親族から受け取った資金を自己資金として申請したケースです。
前述のとおり、審査では過去半年間ほどの預金通帳が確認されるため計画的な通帳記入が必要とされます。
また、受け取った資金が借入なのか贈与なのかによっても審査は変わってきます。借入の場合はもちろん自己資金とはみなされません。
贈与の場合でもその親族の財務状況が良好でない場合、贈与といってもそれは形式だけであり、実際には将来返済を迫られるのではないのかと勘繰られ、やはり心証はよくありません。
「自己資金が海外口座だったために審査が通らなかった」
3つ目は、海外の口座にあるお金を自己資金として申請したケースです。
たとえ自分のお金だとしても、海外の口座ということで「資金が不透明」と判断され審査が通らないことがあります。
フランチャイズ本部のサポートを確認しよう
融資に失敗しないためには、様々な準備や知識が必要になります。
今まで融資を受けたことがない方にとっては分からないことが多く不安も大きいことでしょう。
フランチャイズ本部によっては融資のサポートをしてくれるところがあります。
フランチャイズ開業が初めてで資金調達に不安があるという方は、フランチャイズ加入をする前に必ず融資についてのサポートがあるどうかを確認するといいでしょう。
独立開業が初めての方にとって難しい資金計画や借り入れについて、親身に相談に乗ってくれると評判のフランチャイズ本部に「個別指導学院Hero’s」があります。
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フランチャイズ開業の融資で失敗したくない、できるかどうか不安、という方はぜひ参考にしてみてください。