起業を考える際、年齢を気にする方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際は年齢自体よりも重視するべきポイントがあります。
今回の記事では、起業する人の平均年齢とその成功確率を紹介しながら、20代から60代までの年代別に起業で成功するために必要なポイントと注意点を解説します。
さらに、どの年代でも共通する成功する人の特徴にも触れ、起業の成功へと導くヒントをお伝えします。
「ベストな起業のタイミングを知りたい」
「起業したいけど年齢が気になる」
という方はぜひ参考にしてみてください。
<目次>
・起業する人の平均年齢と成功する確率
・【年代別】成功するためのポイントと注意点
・すべての年齢に共通する成功する人の特徴とは?
・【体験談】実際に起業して成功している事例
起業する人の平均年齢と成功する確率
日本政策金融公庫によるアンケート「2023年度起業と起業意識に関する調査」が18歳から69歳までの2,575人を対象に行われました。
アンケート結果を元に、起業する人の平均年齢と成功する確率をご紹介します。
引用元:「2023年度起業と起業意識に関する調査」~アンケート結果の概要~
このアンケートでは、事業に充てている時間が1週間あたり35時間以上である人を「起業家」、1週間あたり35時間未満である人を「パートタイム起業家」と定義しています。
「年齢」別にみると、起業家とパートタイム起業家は、29歳以下がそれぞれ36%と38.4%と最も多く、30歳代と40歳代はどちらも20%前後になっています。
50歳代になると10%台となり、60歳代になると10%に満たない割合になっています。
つまり、50歳未満で起業する人が全体のおよそ8割を占めていることが分かります。
次に、「現在の月商」と「採算状況」を見てみましょう。
現在の月商が「50万円未満」である割合は起業家で67.9%、パートタイム起業家で92.8%と大半を占めています。
「100万円未満」と「500万円未満」の割合は、起業家で12%ほどありますが、パートタイム起業家では2~3%ほどになっています。
採算状況では、「黒字基調」である割合は、起業家が69.5%、パートタイム起業家が75.2%となっており、「赤字基調」の割合を大きく上回っています。
これらの結果からどの年代の成功率が高いかを直接分析することは難しいですが、50歳未満で起業する人が全体のおよそ8割で、全体の7割ほどが黒字を達成しているということが分かります。
【年代別】成功するためのポイントと注意点
起業するベストなタイミングは人それぞれですが、年代によってメリットや注意点は異なります。
成功するために重要なポイントを年代別に見ていきましょう。
20代の起業
20代で起業することには、若さを武器に積極的にビジネスを進められるという大きなメリットがあります。
20代は体力や気力が充実しているので、起業に伴うハードな日々にも対応しやすいといえます。
また、早期から経験を積むことで成長の機会が増え、素直さや柔軟性によって周囲から支援を得やすい点も魅力です。
さらに、この年代は失敗してもやり直しがききやすく、リスクを軽減しつつ挑戦を続けられることが最大の利点です。
一方で、20代はキャリアが浅く、営業やトラブル対応の経験が不足しがちです。
また、若さゆえに自己資金を十分に確保しにくく、信用や人脈の構築にも時間を要する傾向があります。そのため、信頼を得るための積極的な人脈づくりや、学びを重ねる姿勢が必要です。
20代での起業はリスクを恐れず挑戦できる年代の特性を活かしつつ、経験不足を補う努力が成功への鍵となります。
30代の起業
30代での起業は、仕事を通じて得た専門スキルや社会経験を活用でき、人脈も豊富なため、ビジネスを軌道に乗せやすい傾向があります。
さらに、30代は体力・気力も十分にあり行動力を発揮しやすい年代です。
20代と比べて収入や貯蓄が増えている場合が多く、自己資金を確保しやすいのも利点といえます。
一方で、30代は結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントを考慮しなければならないことも多く、起業との両立が課題となります。
家族がいる場合は、事前に了承を得る必要があります。
また、起業直後は信用がゼロからのスタートとなり、数年間は住宅や車のローン審査が通りづらくなる点にも注意が必要です。
そのため、大きな買い物は起業前に済ませることが推奨されます。
30代での起業は、経験と資金力を活かしながら、家庭や将来計画とのバランスを慎重に取ることが成功の鍵となります。
40代の起業
40代での起業は、仕事を通じて培った専門知識や経験が豊富で、幅広い人脈を持つため、ビジネスを有利に進めやすいのが特徴です。
また、貯蓄が十分にある場合が多く、自己資金を確保しやすいだけでなく、融資の際にも信頼を得られるため、資金調達の面で有利です。
一方で、失敗した場合のリスクは高いので注意が必要です。
40代で再就職を試みても、希望通りの待遇を得られるとは限らないため、慎重な計画が求められます。
また、体力や気力が20~30代に比べて衰えていることは否めないため、無理をしすぎると健康や精神面に悪影響を及ぼす可能性があります。
40代で起業を成功させるには、これまでの経験を最大限に活かしつつ、健康管理やワークライフバランスを意識して進めることが重要です。
50代の起業
50代での起業は、早期退職金や長年の貯蓄により自己資金を確保しやすく、資金面での不安が軽減される傾向があります。
また、子育てが一段落している場合が多く、家族からのサポートを得ながら行動に移しやすい状況にもあるでしょう。この自由度は、スムーズな起業の実現につながります。
一方で、健康面への配慮が重要です。50代は病気や体力の衰えが顕著になりやすいため、無理を避け、ワークライフバランスを保つことが不可欠です。
また、安定志向が強くなる年代であるため、失敗を恐れて挑戦を避けがちですが、競争に打ち勝つためには柔軟で挑戦的な姿勢を持つことが大切です。
50代の起業は、経験や資金力を活かしつつ、健康管理とチャレンジ精神を両立することで成功の可能性を高められます。
関連記事:シニア起業の成功事例!フランチャイズで叶える自分らしいセカンドライフ
60代の起業
60代での起業は、定年退職後の新たな挑戦として注目されています。
自分で事業を始めることで、生涯現役で働き続けられるのが大きな魅力になっています。
また、シニア向けの起業支援制度や助成金が充実しているため、資金面でのサポートを受けやすい傾向にあります。
これまでの人生経験やスキルを活かしながら、新しいキャリアに挑戦する環境が整っているといえるでしょう。
一方で、60代は再就職の機会が限られているため、起業が失敗した場合のリスクが大きいともいえます。
退職金をすべて事業に投じるのではなく、老後の生活資金を確保しておくことが不可欠です。
また、年齢的に体力勝負のビジネスは避けるべきであり、コンサルティングやアドバイザリー業務など、経験や知識を活かせる頭脳労働型の分野が適しています。
60代の起業は、リスク管理と健康維持を重視しながら、これまでのキャリアを活かした分野に挑むことで、充実した働き方を実現できるでしょう。
すべての年齢に共通する成功する人の特徴とは?
起業に成功する人に共通する特徴として、どの年代にも当てはまるのが「努力家」「指導者がいる」「冷静な判断ができる」の3つです。
-
努力家
成功への道筋を明確に示すビジネスプランを立て、それに対して真摯に取り組む姿勢が成功を掴む鍵となります。
失敗を経験しても、それを学びに変えて前進することで、着実に目標に近づけます。
諦めずに試行錯誤を重ねることができる努力家が、年齢に関係なく成功しています。
-
指導者がいる
適切な支援やアドバイスをしてくれる助言者や協力者がいると、精神的な支えとなり、成功への大きな助力となります。
また、フランチャイズやコンサルティングを活用して起業する場合は、本部がその役割を果たしてくれるため、異業種からの参入であっても成功しやすい環境が整っているといえます。
起業で成功している多くの人には、こういった良き指導者がいます。
-
冷静な判断ができる
ビジネスには必ずと言っていいほど何かしらのトラブルがつきものですが、それを乗り越えて成功に近づくためには冷静な判断力が不可欠です。
複雑な問題を理性で捉えられる冷静さが起業家には欠かせません。
解決に向けて冷静に判断ができる人は、大きな失敗を回避しやすいため、成功している経営者に多く見られます。
【体験談】実際に起業して成功している事例
ここで、実際に起業して成功している経営者の体験談をご紹介します。
20代で起業/学習塾の経営者
『大学生の時から社長になろうと決めていたので、経営を学ぶつもりで最初は銀行に就職しました。しかし、仕事が忙しすぎて独立の勉強ができずにいたところ、知り合いの社長に相談すると「身銭を切ってやらないと経営は分からない」と言われました。これをきっかけに、就職して1年半で独立を決めました。』
20代で起業/清掃業の経営者
『大学を卒業後は百貨店に就職しました。接客が好きだったので、仕事は楽しかったのですが、業界全体が縮小傾向ということもあり独立を考えるようになりました。手に職をつけた独立をしたいと考え、超高齢化社会が進む中で、エアコンなど家のちょっとした掃除などにニーズが高まると考えて、清掃業で開業しました。』
30代で起業/配食サービスの経営者
『運送会社で15年勤務した後、下水道工事会社に転職しました。出張が多く、当時幼稚園児だった子どもとの時間が思うように取れないことから、以前から興味のあった独立を真剣に考えるようになりました。少子高齢化が進む社会では、高齢者向けの配食サービスに大きなビジネスチャンスがあるのではと考え、お弁当屋さんに決めました。』
40代で起業/学習塾の経営者
『若い頃から独立したいという思いがあったのですが、実際に準備を始めたのは40歳のときです。起業スクールに通った後、様々なFC説明会に参加して、フランチャイズの学習塾で独立することに決めました。現在の本部を選んだ理由は、自分の個性や考え方を活かした塾ができると思ったからです。』
50代で起業/配送ドライバーの経営者
『前職は、聴覚障害を持つ方のために字幕をつける字幕速記者でしたが、仕事の需要が減っていったこともあり転職を考え始めました。新しい仕事を探して行く中で、50代という年齢に関係なく稼ぐことができる配送ドライバーとして独立することにしました。』
60代で起業/学習塾の経営者
『61歳で塾を開校しました。塾経営に興味を持ったきっかけは、大手塾FC本部の方から加盟を勧められたからです。ずっと家業の玩具店を経営していたのですが、その立地が塾に好立地ということだったんです。確かに小学校の門の向かい側で、近くには12校の小中学校がありますからね。塾の経営は毎日ワクワクで、人生が何倍も楽しくなりました。』
この通り、年代に関係なく起業して成功していることが分かりますね。
さいごに
人によって合う仕事が異なるように、起業のタイミングも人それぞれです。
今回ご紹介した起業を成功させるためのポイントと注意点を参考にしながら、自分に合ったタイミングでぜひ起業の第一歩を踏み出してみてください。
また、スムーズな起業を実現するためには、成功をしている人の特徴を参考にすることも大切です。
もしあなたが、努力家で冷静な判断力を持っているものの、周囲に相談できる指導者がいないことに不安を感じている場合は、先に触れたようにフランチャイズの活用を検討してみるのも一つの選択肢です。
学習塾のフランチャイズであれば、30歳前後からシニアまで幅広い年代が活躍している個別指導学院Hero’sがおすすめです。
個別指導学院Hero’s [先輩オーナーの紹介]⇒https://heros-hd.co.jp/owner/
Hero’sでは、フランチャイズ本部だけでなく先輩オーナーからのサポートも受けることができるため、相談できる指導者がいなくて不安という方にとって非常に心強い仕組みが整っているといえます。
さらに言い換えれば、実際の経営者に直接相談できる環境は、成功の可能性を大きく高める要因となるでしょう。
少しでも気になる方はぜひ一度、資料請求や説明会にお申し込みください。
資料請求はこちら
説明会のお申し込みはこちら